システム運用・導入支援02 シェアード
サービス

システムを集約し、経営の合理化を推進

大陽日酸グループでは、グループ全社をあげて経営の効率化に取り組んでいる。ところが、グループ各社が個別に有している間接部門では、それぞれで異なったシステムを利用しており、重複する無駄な業務も発生していた。グループ全体の業務効率化に向け、推進役となったのが大陽日酸システムソリューション(以下、TNSS)だ。

Q1. シェアードサービスが生まれた背景は何ですか?

グループ全体の業務効率化を目指して

大陽日酸グループは、産業ガスビジネスのグローバルメジャーを目指し、国内外で活発なM&Aの実施や、2020年10月1日には持ち株会社「株式会社日本酸素ホールディングス」の設立など、経営基盤の強化を図っています。これに伴い、グループ会社を含めた経営の効率化が課題となっており、その一つとして「間接部門の効率化」が指摘されていました。大陽日酸グループの各企業には、それぞれ人事部や経理部といった間接部門が存在しますが、これまでは各社が個別のシステムを利用し、データベースを作成していました。これらのシステムを共通化できれば、各グループ会社で行っていた業務を集約し、効率化することが可能になります。
これが近年多くの企業で取り入れられている「シェアードサービス」という考え方です。例えば、大陽日酸グループ各社が個別に行っていたPCの手配申請やUSBの接続許可申請といった、IT機器の利用申請窓口を一つのシステムに集約するだけでも、グループ企業全体で8,000名の社員の管理業務が効率化されます。
大陽日酸グループ全体の業務の標準化を図るべく、「経理・人事業務のシェアードサービス化(※1)」や「情報システムインフラの共通化・シェアードサービス化」を進めることがTNSSのミッションとなった次第です。

※1 大陽日酸グループには、会計業務のシェアードカンパニー、大陽日酸アソシエイツ(株)があります。

上記がシェアードサービス導入のイメージ図です。各社ごとに異なるシステムを利用していましたが、シェアードサービスを導入したことで作業の効率化、システムの標準化を実現しました。

Q2. TNSSのシェアードサービスが持つ長所は何ですか?

顧客の声に親身に耳を傾け、より良いサービスを提供する

当社は大陽日酸グループで唯一、ICTに関する情報システム会社であるため、産業ガス業界に関する幅広い知見を有しており、グループ会社とのビジネスの親和性が非常に高いことが特徴です。これがグループ各社に対して、高品質なICTサービスの提供を可能にする理由です。
また利用者はグループ内の企業であるため、サービスに関するご相談をいただきやすい環境にあります。「こんな機能を追加して欲しい」といったご要望をいただくことが多くあり、そうした声を速やかに活かして機能のカスタマイズを行い、リクエストに応えています。
グループ内のICT企業という立ち位置だからこそ、親身になってご要望の背景を汲み取り、さらにブラッシュアップした機能を付与することができます。加えて、そうした利用者の生の声を吸い上げるために「顧客満足度アンケート調査」を行うなど、より良いサービスの提供に向けて、日々改善を行っています。

Q3. シェアードサービスの導入効果はどのようなことでしょうか?

誰もが使いやすいシステムに

情報システムインフラを共通化・シェアードサービス化することで、グループ会社ごとで重複している作業の削減、コストの削減につながります。またこれまではグループ各社が独自にシステムを導入していたため、品質にもばらつきがありましたが、一元管理を行い、全ての会社が高性能のクラウドサービスを利用することができるようになりました。セキュリティ対策も高いレベルで維持することが可能になるとともに、グループ全体でシステムを標準化し、誰もが利用しやすい機能になっています。グループ全体のシステムを管轄する当社も、全ての会社が同じシステムを利用しているため運用保守を行いやすく、より良い改善に向けた提案を行うことができます。